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トレーナーと獣医師

日本獣医師学会は疾患名用語集というものを作っていて、動物の疾患名(病名)を一つに統一しています。その疾患名用語集には自分たちトレーナーが普段相談受けるような問題行動も行動疾患として記載されています。

社団法人日本獣医師学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/

たとえば犬がクレートの中に入っているときに咥えているオモチャを取り上げようとしたら怒るといった行為につける名前を業界内で統一しようってことです。
どの疾患名も飼い主側からすれば固い言い方でなんだか違和感。病院に診察に行ってしつけ相談をしたら「それは愛撫誘発性攻撃行動です!」なんて言われたらビックリしてしまいますね。なにもそんな名前を付けなくても…と思うでしょうし。

名前はどうであれ、名前が付いていることには重要な意味があります。

行動疾患を改善していくために、獣医学的なアプローチとしては薬物療法(安定剤、セロトニン調整薬など)が考えられます。ただ決して薬だけで治すというという事はなく、行動療法(トレーニング)との併用が欠かせません。そうなるとトレーナーと獣医師の連携が必要となるわけです。
ただ獣医師から見ればトレーナーってどんなことしているか分からないし、協力しづらい印象があるのが現状かなと。だからこそ獣医師とトレーナーがお互い通じる共通言語が浸透していくのはとても大事なことだと思います。

トレーナーとして、動物病院でのことは専門外なので分かりません…では許されない。診察の手順や治療方法などを把握しておき、病院を嫌いにならないように犬の性格に合わせて日頃から保定動作に慣らすトレーニングをしたり。飼い主さんが実際に通院した際のハンドリングのアドバイスなどもします。

動物病院サイドも同じ。トレーニングはどういった内容や理論でおこなうのか、関心を持ってくれているとありがたい。病院側での治療による経験が日常に影響することは実際多い。単純な例だと暴れるからと抑え込んで採血をしたら家でも足を触られることを嫌がるようになる。といったもの。

なのでトレーニングのノウハウと合わせて家庭内の犬が日常を過ごす中でどのような問題が起こりやすいのかを病院側も把握しておいて頂ければって思います。

互いのプロフェッショナルな部分には踏み入らないけど、相手の分野をある程度理解をしておくことが連携には欠かせない。これはトレーナーと獣医師だけではなくトリマーとの関係も同様です。

そういう自分自身、そんな事も知らないの?って獣医師さんやトリマーさん達に思われないように日頃から勉強し続けておかないといけませんね。

※この記事は2010年9月25日のブログを加筆修正した内容となっております。